北海道#5-3:新得~サホロ ベア・マウンテン~然別湖の湖底線路~帯広

北海道車中泊の旅3日目

2024年6月14日(金)
道の駅おとふけで5時に目覚め、窓の外を見ると一面に霧が立ち込めていた。ひんやりとした空気を感じながら5時半に出発する。次回のピーチのチケットを手配しつつ、セブンイレブンに立ち寄って朝食を調達。エビマヨおにぎりにどら焼き、菓子パン、たまごロールと少々カロリー過多なチョイスだが、早朝の空腹にはちょうど良い。8時に拠点へ到着。霧が晴れる中で作業を開始する。

拠点作業とランチタイムの新得そば

拠点ではセリアで購入した銀マットを地下貯蔵庫に貼り付ける作業を行う。断熱性の高い銀マットは、地下室の温度管理に役立つ頼れるアイテムだ。10時13分には再びセリアで追加の買い物。作業を一段落させ、10時40分に出発する。

昼食は新得町にある「そばの館」へ。ここは以前の旅でも訪問した。12時半に到着し、今回は迷うことなく「ゴボウ天」と「鴨そばせいろ」を注文。ゴボウ天は揚げたてで、香ばしさとシャキシャキ感がたまらない。鴨そばせいろは鴨の旨みがぎゅっと詰まった濃厚なつけ汁がそばによく絡み、文句なしの一品だ。

さらに、拠点用に「そばがら枕」を購入する。前回も購入したので、これで合計4個所有したことになる。

サホロ ベア・マウンテンで熊との出会い

13時には「サホロ ベア・マウンテン」へ向かう。ここは、自然の中で野生の熊を観察できる国内でも珍しい施設だ。受付を済ませ、「ベアウォッチバス」に乗り込む。特別に設計されたこのバスは、熊が間近に迫っても安全が確保されており、子供連れの家族や観光客にも人気が高い。

しばらく進むと、視界の中に大きなヒグマの姿が見えた。熊は森の中で静かに歩き回り、ときおり木の実を探す仕草を見せる。自然体の動きには迫力がありながらも、どこか優雅さが漂う。バスの中から観察していると、熊がこちらを見上げる瞬間があり、その眼差しに胸が高鳴る。人間が作り出す人工的な環境ではなく、熊本来の姿をそのまま見ることができるのは感動的だ。サホロの大自然が熊たちの生活を支えていることに敬意を抱く。

飼育下のヒグマは、野生の個体よりも長寿であることが知られている。これは、自然界での厳しい競争や食料不足、外敵、病気、怪我といったリスクが軽減されるためである。たとえば、野生のヒグマの平均寿命は約20年程度とされているが、飼育下では30年以上生きることも珍しくない。

サホロリゾート ベア・マウンテンのクマたちも例外ではなく、最年長の「キャンタ」や「コウジ」「コウタ」は32歳と、野生では稀な高齢に達している。こうした長寿の背景には、施設内で十分な食事と医療が提供されていることや、天敵や厳しい環境から保護されていることがある。

また、ベア・マウンテンのような施設では、クマたちがストレスなく過ごせるよう広い敷地や自然に近い環境を整え、彼らの行動を観察・研究する場としても役立っている。このような環境が、クマの長寿に大きく寄与していると言えるだろう。

然別湖の湖底線路で幻想的な光景に出会う

16時には然別湖へ足を伸ばす。ここでの目的は、湖底に眠る「線路」を観察することだ。この線路は、昔の森林鉄道の跡が湖の水位の変動によって姿を現すものだという。湖畔に到着すると、すでに2組の観光客が来ており、それぞれ熱心にカメラを構えていた。

然別湖の湖底線路は、映画『千と千尋の神隠し』の水中に伸びる線路のシーンを彷彿とさせると話題である。しかし、これが映画のモデルになったという公式な情報はない。この線路は、冬季に湖が凍結する前に遊覧船を陸揚げするためのもので、観光用に設置されたものではない。そのため、映画のシーンを連想させるものの、直接的な関連性はないと考えられる。

湖底線路は、水面からひょっこり顔を出すように現れており、その佇まいにはどこかロマンを感じる。ガイドブックなどでは、湖面に映る青空とのコントラストの美しい写真をよく見る。あいにく、この日は曇り空で青空との対比を楽しむことはできなかったものの、霧が立ち込めることで、より神秘的で幻想的な景色を味わうことができた。

日常を整える買い物と拠点でのリラックスタイム

17時15分にはニトリに立ち寄り、拠点の窓に合うカーテンを購入。18時には拠点に戻り、すぐにカーテンを取り替える作業に取り掛かる。窓周りが整うと、拠点全体が一段と居心地の良い空間に変わった。

夜は20時に「はま寿司」で食事を楽しむ。回転寿司ならではの気軽さと豊富なネタが満足感を与えてくれる。

帰りがけにダイイチに寄り、ビールやパストラミビーフ、そしてどら焼きを購入。拠点に戻り、シャワーを浴びて一息つく。畳の上に腰を下ろし、冷えたビールを片手に過ごす時間は、何物にも代えがたい癒しである。この日は拠点で眠ることに決め、快適な空間で1日を締めくくった。

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